区議会議員の海外親善訪問調査に反対討論を行いました

大田区議会は14日、親善訪問調査に伴う議員の派遣(3件)についてを議決しました。党区議団は反対の討論を行いました。

日本共産党大田区議団を代表してただいま上程されました・セ-ラム市親善訪問調査に伴う議員の派遣ほか2件の派遣について反対の討論をおこないます。
海外親善訪問調査については、区民に知らない方が多くいます。党区議団は4月の大田区議会選挙で税金を使って海外親善訪問調査は中止することを公約に掲げ奮闘したところ、区民の皆さんから大きな反響がありました。
反対する第1の理由は、区民のたいせつな税金を使っていくのに、傍聴できない、議事録を作らない幹事長会で決めることです。
「海外視察」ということばには大きな反対世論があるので、海外視察要綱を廃止し、大田区議会親善訪問調査申し合わせ事項にして、「海外視察」も親善訪問の中に入れてしまい、「どこの友好都市とも友好を結ぶ可能性がある」都市とし、「友好都市」以外にも出かけ、「調査」とすればどこまでも行って「視察」ができるようにしてしまいました。これは日本共産党区議団の反対を押し切り、自民公明民主で決めてしまいました。
議会運営委員会に提案された内容は、目的―産業政策、参加する名簿などです。ここには、一人当たりの費用や工程などは示されていません。このような、ガラス張りにできない海外視察はやめることです。
第2に2015年の1年間で2000万円の予算を計上し、50人の区議会議員中24人が参加し、自民党は16人中15人、公明党は12人中6人、民主党は5人中3人が参加します。区議会全員を対象とした海外視察は23区中大田区だけになっており、他区は議会を代表して議長などの訪問になっています。1年間で50人の区議会議員のうち、24人も行くことは異常の極みです。2000万円あれば萩中公園にトイレを作ることができます。3000円から2000円に1000円引き下げられた区民保養所の使用料金を元に戻すための予算、2万人分の確保をすることができます。区民の大切な税金は区民のために使うことです。
第3に、海外親善訪問調査の結果を反映した提案がありません。
例えば、大田はものづくりのまちと全国でも知られているのに、国内企業の海外進出やリーマンショックなどの影響を受けて、衰退する一方の大田区の産業にたいし、政策の提案がありません。
昨年度の大田区議会年俸、スイス連邦ヴォー州親善訪問調査まとめでは、「実態調査と相互理解を進め、信頼関係の構築を図ることなどにより議会としての役割を果たしながら大田区産業のグローバルな展開に寄与すること及び同国諸都市の実情を調査研究し、区政に反映することとしました」などあります。しかし、議会では条例の提案などありませんし、何を学んできたのかと言わざるを得ません。
インターネットなどを使って、世界の情報はすぐに得ることができます。
第4に、区民の暮らしがたいへんで国保の滞納率3割、年金の引き下げ、区内製造業、小売業の景況も最低ランクが続き廃業倒産が増加しています。特養ホーム入所できない1500人、認可保育園に入れない数1400人(第2次不承諾数)、医療費が心配で病院に行けないなど税金の無駄使いが許されないときに、区民の税金を使っていく海外親善訪問調査は中止することです。
以上で討論を終わります。

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